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来に希望持てる社会を、子の声に耳を傾けよう

2月12日の沖縄タイムスに生涯局の仲本亮子講師の長女である片山沙織さん(南城市、フリースペースさくら代表)の「論壇」が掲載されましたので紹介します。


将来に希望持てる社会を、子の声に耳を傾けよう

2024年の小中高校生の自殺者数が暫定で527人に上り、過去最多となったことが、警察庁の統計に基づく厚生労働省のまとめで明らかになった。近年、少子化により子どもの数

は減少しているにもかかわらず、自ら命を絶つことを選択する子ども・若者が増加傾向にあるのは非常に深刻な社会課題と言えるだろう。先進国の中で、子ども・若者の死因の1位が自死という国は日本だけである。ユニセフが20年に公表した報告書によると日本の子どもの「身体的健康」は先進国の中で1位であるにもかかわらず「精神的幸福度」は38カ国37位に位置している。世界的に見ると、日本は、物は豊かで、医療や衛生環境も整っていると言えるが、子どもたにとってさまざまな「生きづらさ」のある社会だということが、自殺者数だけでなく不登校やいじめ、少年犯罪の増加からも明らかだ。政府は、23年、こども家庭庁に「自殺対策室」を設置し、各省庁と連携しながら子どもの自殺対策の強化に向けて取り組んでいる。1月31日には、こどもの自殺対策に関する関係省庁連絡会議を開き、各省庁の施策の進捗況を協議した。国の対策ももちろん重要であるが、私たち大人一人一人が日本の子どもたちの現状に危機感を持ち、目を背けず、生まれてきた命を大切に育てていける環境をつくるために何ができるかを考え続けることが大切ではないか。22年に改訂された文部科学省の生徒指導提要には、自殺対策の基本的な対応として、「TALKの原則」が挙げられている。「Tell」-心配していることを言葉に出して伝える。

「Ask」-死にたいと思うほどつらい気持ちの背景にあるものについて尋ねる。「Listen」-絶望的な気持ちを傾聴する。話をそらしたり、叱責や助言などをしたりせずに訴えに真剣に耳を傾ける。「Keepsafe」-安全を確保する。一人で抱え込まず、連携して適切な援助を行う。子どもたちの声に耳を傾け、見えないSOSにも気付くことのできる環境を、社会全体で意識してつくっていきたい。周囲の大人みんなで子どもたちの成長を温かく見守り、子どもたちが自分を大切にし、将来に希望を持ち「自分らしく幸せに生きることのできる」社会を実現したい。



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