機器のトラブルにより再録画しての放送となったYouTubeおはよう倫理塾が4月7日(水)に開催されました。
日高二香会長の挨拶では、「回を重ねるごとに私達が勉強していることは本当に大切なことだと感じる日々です。見えないことに対する不安がありますが、心は自由です。心は、プラスにもマイナスにも反転しやすいですが、移りやすい心を常にプラスに持ちこたえるにはどうしたらいいかを純粋倫理で学ぶことができます。いろんな倫理の仲間とつながりながらこの倫理の勉強を続けることに幸せを感じています」と述べました。
家庭倫理の会那覇市 大道支部のHさんが「負の連鎖と自分を変えねば」というテーマで実践報告をしました。
30年前に嫁ぎ先の母の家族会員として登録されていましたが、母が亡くなった時に一度退会。2017年に長男家族と二世帯住宅で生活するのをきっかけに再度入会。
その当時、夫に対する不足不満と不信感を募らせていたのと同時に、寝たきりの母の介護に恨みねたみの気持ちを抱きとても疲れていました。どうして私ばかりこんな思いをするのと愚痴はふくらみ卑しい言葉を吐き出す自分に嫌気を差し、自分を変えねばという気持ちで生活倫理相談を受けました。その時の指導は、
①夫の美点を100見つける
②心を込めて会場のトイレを清掃する
でした。夫の美点探しには絶句しましたが、素直に受け入れて実践しました。
日々の実践と万人幸福の栞輪読、純粋倫理の学びをしているうちに不足不満、やるせない気持ちは、夫ではなく実家の母の反映ではないかと気づかされました。
母は、両親の関係がうまくいかず次男の兄の家に預けられました。学校の先生になる夢を抱き勉学に励んでいましたが、学費を払えずその夢は絶たれました。私の幼少期は、叶えられなかった母の夢を託され、学業も躾も厳しく、褒められることがなく悩んだこともあります。
『負の連鎖』祖母も母も私も満たされぬ思いを水鉄砲のごとく夫を責めたてたのです。それに気づかされたとき、一番辛い思いをしたのは母だと溢れる涙でゆるしを乞い、愛情を込めて介護をしました。
現在、夫の美点探しを達成し、毎日ハグの実践をして良好な関係を築いています。
そして、母がなしえなかった夫への愛情を、兄弟みんなで協力し父のお世話を喜んでさせていただき、日々明るく過ごしています」と話されました。
稲福ひとみ講師の講話では、
純粋倫理の学びをとおしてどうプラスに反転していくかを愛和のテーマで話されました。
生活倫理相談のほとんどが人間関係についての相談になります。
相談を通して感じたことは、相手をいかに理解してあげるかが大切なポイントだと思います。相手に対する不足不満、自分の思い通りにならない心があります。
『ゆるすことひとそれぞれに訳がある 時の違いの憎しみかな』
という詩があります。ひとそれぞれには事情もあり、育った環境もある。人の心はいいこともあれば、悪い時もある。心の状態で変わってくる。それを理解してあげることで、波風たっていた心が落ち着いてくる。負の連鎖とありましたが、苦難があったからこそこれを手掛かりに実践することで心がプラスに反転した結果、和やかな家庭になったのかと思います。
実践報告にもあった夫の美点探しは、悪いところはいくらでもでてくるが美点探しはとても難しいと言われます。まずは欠点を探してみてくださいとアドバイスしています。例えば短期は、ひっくり返すと決断力が早い。優柔不断はひっくり返すと優しい。このように欠点を反転することをきっかにして美点を探していくのもいいかと思います。愛和の家庭を築く一つの材料だと思います。
会場や公園のトイレ清掃をよく提案されると思います。
なかなか勇気がいること思いますが、汚れたトイレを清掃することによって自分の心も磨いていく、心の浄化作用があることがいろいろな方々の実践の結果から得られています。清掃を通して、自分の心を磨いていきましょうという意味があります。
青年による生活倫理相談では、職場での人間関係に悩んでいることが多いです。
そういう時には、トイレ清掃を勧めています。掃除する時も「いやだな」という心ではなく、清掃しながら汚れた場所をきれいにさせていただく、自分の心も同じようにきれいな心になってほしい。嫌な相手の幸せを願いながら掃除すると晴れやかさが違ってきます。素直に実践してみてください。
おはよう倫理塾には、いろいろな方が参加しています。いろいろな立場の方の実践報告を聞くことで、人に対する理解力が深まっていきます。おはよう倫理塾に通い、万人幸福の栞輪読、純粋倫理の学び、実践報告を通して気づきがあります。なかなか自分で気づきたくても気づけるものではありません。素直にアドバイスを実践して得た気づきで一点突破し全面打開しましょう。
ある結婚して何十年もたつ老夫婦の話
奥様がご主人に苛立ちと不満をもっており、何度か生活倫理相談を受けるが、なかなかプラスに反転することができませんでした。
ある時、短歌を勉強されている方から「短歌でご主人を読んでみたら」とアドバイスされました。短歌は、対象物をじっと見て詠む必要があります。正面をじっと見るのは恥ずかしいのでご主人の後姿を見ているとだんだんと愛おしくなってきました。戦後、家族も失い貧乏で苦しい時代を一生懸命生き抜いて、そして結婚して我が子を育てるために一生懸命働いてきた夫なんだなと理解することができました。
あるおばあちゃんとお孫さんの関係について
小学生の孫がお母さんに対して不満があることを聞いている内に、私が夫に対する不満に一致しているのに気付きました。私の心が孫に反映していることに気づきました。
小学校教員と担当した少年との話
小学校5年生の少年がみすぼらしい恰好をしており、その時は嫌だなあと思いました。
少年の1年生からの記録を見て、1年生の時は明るくて素直で世話好きな良い少年だった。2年生の時は、お母さんが病気になってその看病をして時々遅刻するようになった。
3年生の時に母親が亡くなりやる気を無くしてしまった。
4年生の時には、やる気を無くしたお父さんがアルコール依存症になり少年に暴力を振るうようになった。
この記録を通して少年がこの苦しい中を生きている現状を理解することができました。
それから少年を職員室に呼んで宿題を見るなど愛情を持って接したおかげで、少年は喜んで元気を取り戻しました。その後、先生から受けた愛情のおかげと、父親から暴力を受けたことで痛みのわかる医者になりたいという思いで医者となりました。
そして、結婚式には、先生を母親の席に招待しました。先生が少年を理解することで少年の人生が大きく変わっていきました。
人間関係は、お互いどれだけ理解し合うかが愛和のポイントになると思います。
人間関係に悩んでいる方がいましたら参考になれば幸いです。
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